個人事業主が、自分のお店の商品を家事消費した場合も売上に計上します。

個人事業主が商品などの棚卸資産を家事のために消費することがあります。

例えば、ケーキ屋をしている個人事業主が、自分や家族のためにそのお店のケーキを食べるような場合です。

今回は、このような場合について取扱いを簡単に見ていきたいと思います。

個人事業主が、商品などの棚卸資産を家事のために消費した場合や親族や友達などに贈与したような場合は、売上となります。

売上に計上する金額はいくらになるの?

原則
通常の販売価額を計上

特例
① 仕入価格
② 通常の販売価額×70%
③ ①と②のいずれか多い方の金額を計上することができます

 例えば、棚卸資産(仕入価額 50,000円、通常の販売価額80,000円)を家事用に消費した場合、売上に計上する金額は、次のようになります。

上記の特例で計算すると
仕入価額 …50,000円
通常の販売価額×70% …80,000×70%=56,000円

いずれか多い方の金額を売上に計上する金額となりますので、この例では、56,000円となります。

よって、棚卸資産を家事のために消費した場合は、お客様への販売による売上に加えて、家事消費分である56,000円も売上に計上することになります。

【家事消費の仕訳例】
上記の例を用いると、

借方金額貸方金額
事業主貸56,000家事消費56,000

となります。

上記の仕訳にあります事業主貸についてはこちらをご覧ください。

【参考】国税庁 たな卸資産等の自家消費の場合の総収入金額算入(所得税基本通達39-1、39-2)


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